8. 膣に何かはさまった感じ

加齢にともなって膣を支持する筋肉や筋膜が弱くなると、子宮やその前後に位置する膀胱・直腸が下がってくることがあります。この状態が”子宮下垂””膀胱・直腸下垂”です。さらに進行すると膣から脱出してきます。こうなると”子宮脱””膀胱・直腸脱”と呼びます。
膣の異物感で気づくことが多く、朝起きたときは症状が軽く、夕方や立ち仕事をした後に症状が強くなるのが特徴です。畑仕事や便秘がちの方など日頃から下腹部に腹圧をかける人に多発します。
多くは50才以上の女性に発症しますが、稀には分娩後にもみられます。
通常は急いで治療する必要はありませんが、排尿障害をともなう場合は早めに対処しましょう。

治療法

治療は手術療法を行います。
膣式子宮全摘術と膣会陰形成術です。おなかを切らずに膣式に子宮を摘出し、膣の前壁及び後壁を補強して膀胱と直腸が下がらないようにします。おなかを切ら ない手術ですから、術後は比較的快適に過ごせます。婦人科領域の手術の中では難しい手術ではありませんが、再発や術後の夫婦生活に関わりますから、この手 術に慣れた経験豊富な医師に相談しましょう。
(女性疾患の解説書”子宮下垂 子宮脱” 参考)

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