かくれ貧血 鉄欠乏性貧血

中野司朗レディースクリニックでは、鉄欠乏性貧血や潜在性鉄欠乏の治療には特に力を入れています。
女性に多い、疲れやすい・頭痛・めまい・立ちくらみ・うつ・爪が割れやすいなどの症状が、鉄欠乏による可能性があります。
でも、一般の方はもとより、医師でさえ気づいていないのが現状です。

鉄欠乏の解説

鉄欠乏の症状のひとつが貧血ですが、貧血と診断されなくても生理のある日本人女性の多くが潜在性鉄欠乏の状態です。
一般に、貧血の指標ヘモグロビン値は男女とも13g/dl以上が望ましい数値ですが、11g/dl以上あれば貧血と判定されないケースが多いようです。
臨床上貧血と判定されない方でも下記の症状があれば鉄欠乏の疑いがあります。

  • 頭痛 めまい 立ちくらみ
  • 動悸 息切れ
  • 疲れやすい 倦怠感 朝がつらい
  • 気持ちが沈む いらいらが強くなった
  • 爪が割れやすい(二枚爪)
  • 髪の毛や肌のつやが無くなった
  • 抵抗力の低下(風邪をひきやすいなど)
  • 氷をかじりたくなる(氷食症)

臨床データでは
・MCV(赤血球の容積)が 85fl 以下
・血清鉄(Fe)が 50μg/dl 以下
・血清フェリチン値が 30μg/ml 以下
・総鉄結合能(TIBC) 高値

鉄欠乏の原因の大半は生理による出血です。
自分では生理の量が普通と思っていても、非常に多くの方に鉄欠乏がみられます。
激しい運動をする方など、鉄の需要が多い方では是非意識をもって治療してください。

当クリニックでも、「これまでに経験がないほど体調がよくなった」、「頭痛や立ちくらみがなくなった」、「マラソンで新記録がでた」、「バスケットボールでスタミナがついた」、など多くの治療例があります。
今まで「この体調があたりまえ」と思っている方でも、実は鉄欠乏が改善すると「あたりまえ」ではない自分を発見できます。
普段飲んでいる水が美味しくないことに、旅先で美味しい水を飲んだとき初めて気づくように。

治療上の注意点

鉄欠乏は、鉄剤を1〜3ヶ月内服すると改善します。
鉄剤とビタミンCを同時に内服すると、鉄の吸収は2〜6倍に増えます。

また、鉄欠乏の原因の大半は生理です。
毎日の食事で鉄の貯金ができても、生理でそれ以上に消費している方がいます。
ですから、鉄欠乏が良くなっても、生理のある方では鉄剤の内服を完全に中止するといずれ元の鉄欠乏状態にもどってしまいます。

臨床データや自覚症状が改善しても、週に3日は鉄剤を内服するとか、生理後は10日だけ鉄剤を内服するなど、鉄剤を継続することが大切です。
サプリメントで補う場合、1日15〜20mg程度のヘム鉄補給が必要です。

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