卵巣腫瘍(のう腫)茎捻転

卵巣は卵巣固有靭帯と卵巣子宮靭帯の2つの紐状の組織で子宮及び腹壁に支持されています。通常約3cmの実質臓器で腹腔内でぶらぶらと動きます。ところ が、卵巣腫瘍を発病して卵巣の体積が増大すると、子宮と腹壁の間に挟まれて動きが窮屈になります。もし卵巣を支持する靭帯がねじれた状態で引っ掛かると、 卵巣への血流は遮断され、やがて卵巣は壊死におちいります。この靭帯がねじれた状態を “茎捻転” と呼び、強い腹痛を伴います。こうなると治療法は手術以外にありません。やっかいなことは、茎捻転は時と場所を選ばずに起こることです。
日本産婦人科学会の基準では、卵巣腫瘍の直径が6cmを越えると茎捻転のリスクが高くなるため、たとえ良性の可能性が高くても手術療法を考慮する必要があります。

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