vol.54 2012.06.04 甲状腺の病気

★ 甲状腺とその働き

甲状腺は首の前面にあり、重さ10g~20gぐらいの小さな臓器で、蝶が羽をひろげた形をしています。
甲状腺ホルモンには、「全身の新陳代謝を調節する」大切な働きがあります。

★ 女性に多い甲状腺の病気

甲状腺ホルモンの分泌量は、多すぎても、少なすぎても異常を起こします。
ホルモン量が多すぎるのが甲状腺機能亢進症、少なすぎるのが甲状腺機能低下症といいます。
甲状腺機能亢進症の代表的な疾患は「バセドウ病」で、20~30代の若い女性に多くみられす。
機能低下症の代表である「橋本病」は、40~60代の中高年女性に多く、病状に気づかない方も多い疾患です。
甲状腺ホルモンの異常をおこす原因は様々で、持続するものや、治療しなくても自然に治る場合もあります。

★ こんな症状に気づいたら

気になる症状があれば、ご相談ください。血液検査、頚動脈エコーで甲状腺の異常はわかります。
症状がなくても、40歳を過ぎたら定期的に甲状腺腫瘍のチェックをしましょう。
異常の程度で、経過観察するか専門病院を紹介します。

● 頸部の症状

しこり (無痛性または有痛性) ・ 頸部全体の腫れ (首が太くなった)
食物を飲みこみにくい ・ 息ぐるしい ・ 声が嗄れる

● 目の症状

目が飛び出たようになる ・ 物が二重に見える ・ 目が乾く (結膜炎)

● 全身症状

脈が速い(動悸を感じる) または脈が遅い ・ 疲れやすい ・ 筋力の低下
短期間に体重が増える または 減る ・ 汗をよくかく ・ 手がふるえる
むくむ (特に下肢) ・ 月経異常 ・ 下痢または便秘 ・ 脱毛 ・ 動作緩慢

● 精神症状

情緒不安定 ・ イライラ感 ・ うつ気分

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