『ゆんたく』 2013.10.15 Vol.296

中野司朗レディースクリニック
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★★『ゆんたく』★★

■Dr.Shiroです
今回は、私のコラムから「脂肪酸の問題点」-トランス型脂肪酸-をご紹介します。
【 バターとマーガリン 】
「健康のために動物性のバターは止めて、植物性のマーガリンにしています。」そんな方は今でも多いのではないでしょうか?
では本当にマーガリンは健康によいのですか。今諸外国ではマーガリンなど加工植物油の危険性が問題になっています。本来植物油は液体ですが、これは長鎖不飽和脂肪酸と呼ばれる脂肪酸を含んでいるからです。不飽和脂肪酸に水素添加して飽和化固形化したのがマーガリンで、「オイルのプラスチック化」と呼んでいる科学者もいます。

【 シスとトランス 】
マーガリンなど加工植物油の最大の問題点はその構造にあります。本来脂肪酸は、炭素がいくつも手をつないで並びその両側に水素が対になって並んでいます。 不飽和脂肪酸には水素が片側にしかついていない穴がいくつか存在し、穴の位置でω3系とかω6系などと呼ばれます。DHAやEPA、αリノレン酸などω3系脂肪酸の重要性は周知されつつあります。
ところで、複数の穴がある場合、穴のある位置は同じ側に並んでいるためシス形と呼ばれています。天然の脂肪酸は シス型ですが、加工植物油のマーガリンでは穴が両側に存在するためトランス型と呼ばれます。本来自然界に存在しないトランス型の脂肪酸が体内に入ると細胞膜の構成成分となって様々なトラブルを生じます。
マーガリン以外でトランス型脂肪の多い食品は、粉ミックス、カップラーメン、フライドチキン、ドーナッツ、ポテトチップス、クッキー、コーヒーフレッシュなど非常に多く流通しています。

【 トランス型脂肪の問題点 】
8万人を対象にしたアメリカでの調査結果では、トランス型脂肪の摂取の多いグループは少ないグループより心筋梗塞のリスクが30%高くなっています。 500人を対象にしたオランダでの調査では、トランス型脂肪を多く摂取したグループは、動物性脂肪やオリーブオイルの多いグループに比べて善玉コレステ ロールを減らして悪玉コレステロールを増加させています。1999年米国心臓病学会は「心臓病予防のために、トランス型脂肪の多いマーガリンを使わない」 警告を発しています。アメリカマクドナルドやケンタッキーフライドチキンなども、訴訟によってトランス脂肪を含まないオイルへの変更を約束しています。
また、メタボリックシンドローム、糖尿病、がんなどのリスクを増大させる報告もあり、さらに認知症や多動障害など様々な疾患にも関わりがあるとの報告もあります。
私たちは食に関する正確で正しい知識をもつために、もっと情報に目をむけるべきです。

 

■奈良市の検診が始まります。
下記の検診はすべて当クリニックで受診していただけます。

★子宮がん・乳がん・大腸がん検診
7月1日~2月末日

★特定健診(奈良市国保)
7月1日~1月31日

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