Vol.52 2012.04.02 鉄欠乏性貧血

★ 生理による出血がおもな原因
貧血のなかで最も多いのが、鉄欠乏性貧血で、主な原因は生理による出血です。このため、自覚症状の有無に関わらず、生理のある女性の半数以上が潜在性鉄欠乏(かくれ貧血)の状態に陥っています。とくに子宮筋腫や子宮内膜症などで生理の量が多い方はリスクが高く、他には妊娠・授乳、無理なダイエットなどもかかわっています。

病気のサインであることも
更年期になると、生理が乱れてきます。一度に大量の出血があったり、逆に少量でも長く続くときには、貧血になる方がいます。閉経後の貧血は、消化器系の疾患や大腸がん、骨折など重大な病気のサインとなっていることもあり、貧血くらいと軽く考えないでください。

★ 継続的な治療が大切
まず貧血の原因が何かを調べます。鉄欠乏の場合は、鉄剤を1~3ヶ月間内服すると改善します。ただし、生理の多い人は、血液検査の数値や自覚症状が改善しても、鉄剤を中止すると元の状態にもどってしまうので、生理後の10日間だけ服用するなど、治療を継続することが大切です。鉄剤は、鉄の吸収を約2~6倍に増加させるビタミンCまたは、果物や野菜などビタミンCの多い食品と同時に摂ることをお勧めします。サプリメントで補う場合は、1日10~20mg程度のヘム鉄補給が必要です。


 

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