ふだんはあまり足をとめてみることもない地味な花ですが、よく見ると
可憐で愛らしい花姿です。妖精がかざす小さなランプのように見えませんか。
花色は白、ピンクがあります。
名前の由来は、葉や茎にアゼボトキシンという毒があり、馬が食べると酔っ払
ったような足取りになることにちなみます。
鹿もそれを知っていて(?)食しません。
奈良とゆかりの深い花で、東大寺では、仏様の誕生を祝う仏生会(ぶっしょうえ)
の花御堂を馬酔木と椿の花で飾ります。
奈良公園にはたくさんの馬酔木が咲いていますが、なかでも散策におススメは、
春日大社の二の鳥居から高畑へとぬける「ささやきの小径」です。
両わきに馬酔木の花が咲き乱れる静かな土道を歩けば、万葉の風を感じることが
できそうです。