遺伝性乳がん卵巣がん症候群とは? 米国の女優アンジェリーナ・ジョリーさんが、予防的乳房切除・予防的卵巣卵管切除で話題になりました。 彼女の母親、そして叔母の命を奪ったのは、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)です。手術によって彼女は、がんを発病する確率を87%から5%に減少させました。 乳がんや卵巣がんの5~10%は、遺伝的な要因が強く関与して発症します。 その中で最も多くの割合を占めるのが、HBOCです。 HBOCは、BRCA1遺伝子またはBRCA2遺伝子の病的な変異が原因で、乳がんや卵巣がんを高いリスクで発症する遺伝性腫瘍です。HBOCを臨床所見から確定診断することはできませんが、次の様な方はHBOCの可能性があります。 |
ご家族のなかに
① 40歳以下の若年発症乳がんの方がいる
② 漿液性卵巣がんの方がいる
③ 時期を問わず2個以上の原発性乳がんを発症した方がいる
④ 男性で乳がんを発症した方がいる
⑤ トリプルネガティブの乳がんを発症した方がいる
⑥ 家族内に3名以上乳がんを発症した方がいる
●HBOCは遺伝性の疾患で、BRCA遺伝子の変異は、親から子へ、
性別に関係なく50%(1/2)の確率で受け継がれます。
●HBOCの発症が心配な場合は、専門の医師やカウンセラーに相談し詳しく説明を受け、
将来の健康について専門家の意見とアドバイスを受けることをお勧めします。
詳細は、「日本HBOCコンソーシアム」のホームページ http://hboc.jp/ をご覧ください
奈良県で遺伝性乳がん卵巣がん症候群の相談ができる病院 ■ 市立奈良病院 ■ 奈良県立医科大学医学部附属病院 遺伝カウンセリング外来 |