Vol.104 2016.09.05 乳がん検診「マンモグラフィーと乳腺エコー検査」

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日本人の乳がんの疫学
乳がんは日本人女性の発がん第1位で約12人に1人が罹患し、年間発病者は約8万人、
死亡者は約1万3500人を超えています。乳がんは30歳からリスクが増加し、40代後
半にピークに達し、その後のリスクは横ばいです。なお、65歳以下では、女性のがん
死亡数は1位が乳がんです。

マンモ検診の問題点
マンモグラフィはエックス線による画像診断で、乳がんの微細石灰化をみつけること
ができますが、検診精度の問題点も指摘されています。
以下に厚生労働省研究班と千葉保険予防財団の報告と取り組みについてご紹介します。

厚生労働省研究班
1989~2000年、宮城県でマンモグラフィと視触診の併用検診を受けた延べ11万2000人
の追跡調査の結果、40歳代では3割近い見落としの可能性があるとの報告がありました。

また千葉県民保健予防財団では、乳がん症例694例のマンモグラフィと乳腺エコーの
乳がん検出率を比較検討した結果、40歳代ではマンモグラフィ76.5%、乳腺エコー87.5%
(50歳以上は両方ともに86%と同率)で、マンモグラフィで発見できない5~10mmの
浸潤がんを発見するために、乳腺エコーの有用性について言及しています。
現在千葉県では行政の理解を得て乳腺エコーを用いた乳がん検診も実施しています。

※参考 千葉県の乳がん検診
検診回数:30歳以上を対象に、年代別に検診方法を変え、毎年1回実施する。
検診対象及び検診方法:
・30歳代 超音波検診
・40歳代 マンモグラフィ(2方向)検診と超音波検診を隔年で交互に実施
・50歳以上 マンモグラフィ検診(1方向)を実施

 

 

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