Vol.96 2015.12.07 ビタミンEの抗酸化作用

ビタミンE(VE)に期待される効果
ビタミンEは「若がえりのビタミン」、「妊娠のビタミン」と言われています。
ビタミンEは、α、β、γ、δ-トコフェロールの4種と、α、β、γ、δ-トコトリエノールの4種、合計8種類の物質の総称です。天然VEには、これら8種類が含まれています。ちなみに「トコ」とは妊娠の意味で、VEは動脈硬化や血栓症の予防、原因不明の不妊症などに効果が期待できます。

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ビタミンEには天然 ・ 天然型 ・ 合成の3種がある
VEには、天然、天然型、合成の3種があります。
天然のVEは、4種のトコフェロールと
4種のトコトリエノールの混合物です。

天然型は、天然のトコフェロールを化学処理したもので、
α-トコフェロールの割合を高めたものです。

合成のVEは、化学反応により合成されたものです。
一般的にはα-トコフェロールのみを合成します。
天然と区別され「dl-α-トコフェロール」と表示されます。
天然の場合は、「d-α-トコフェロール」と表示されています。推奨摂取量は、1日400IUです。

α-トコフェロールの落とし穴
α-トコフェロールの生物学的活性が最も強いとの理由から、VEといえばα-トコフェロールという認識が一般的に広まっています。(例:薬剤のユべラ)
しかし、VEの作用は抗酸化力にあると考えられるようになりました。ある報告ではδ-トコフェロールの抗酸化作用が最も強いとも言われ、生物学的活性が強いからといって抗酸化作用も強いとはいえません。また、トコフェロールの抗酸化作用は4種が混在した方が効果的に働くと考えられています。そのため、α-トコフェロールのみが含まれる合成のビタミンEより、各種が混在している天然のビタミンEを摂取する方がより高い効果が期待できます。

 

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