Vol.89 2015.05.11 遺伝子検査

★ ジョリーさんの決断 -手記より-
私は、乳がんや卵巣がんのリスクを高めるBRCA1という遺伝子変異をもち、生涯で発症するリスクは、乳がんで87%、卵巣がんで50%あります。

遺伝子そのため、2年前に乳がん予防のための乳房切除術を受けたあと、いずれ卵巣と卵管の予防摘出を受けることを決断していました。

BRCA1遺伝子の変異があるからといって、手術を急ぐべきとは限りません。私はたくさんの医師と話し合いました。どんな健康問題にも、多くの対処方法があるのです。一番大切なことは、選択肢を学ぶこと、そして自分自身にあう選択をすることです。

私の場合、手術が一番よい選択であると結論づけました。なぜなら、私自身がBRCA1遺伝子異常を有しているうえ、家族内で3人の女性ががんで亡くなった事実があったためです。母は、49歳で卵巣がんと診断されました。私は39歳です。

★ 遺伝子検査の課題
ジョリーさんの行動は、一つの選択として勇断だと思います。
ここで皆さんに考えていただきたい事は、遺伝子検査の今後のあり方についてです。今や遺伝子検査は、大きな市場へと発展しつつある事に言いようのない不安を感じます。
疾病の発病リスクを知る事は有用ですが、遺伝子検査では、様々な能力の適合性なども商品化しています。人の能力には、好みや経験、やる気など様々な要因があって、単純に数値で測れるものではありません。
みなさんはどう感じますか?

 

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