Vol.83 2014.11.04 遺伝性乳がん卵巣がん症候群

遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)とは?
ブラッド・ピットのパートナー、あのアンジェリーナ・ジョリーが、予防的乳房切除で話題になりました。
彼女の母親、そして叔母の命を奪ったのは、遺伝性乳がん卵巣がん症候群(HBOC)です。
手術によって彼女は、がんを発病する確率を87%から5%に減少させました。
乳がんや卵巣がんの5~10%は、遺伝的な要因が強く関与して発症します。
その中で最も多くの割合を占めるのが、HBOCです。
HBOCは、BRCA1遺伝子またはBRCA2遺伝子の病的な変異が原因で、
乳がんや卵巣がんを高いリスクで発症する遺伝性腫瘍です。


HBOCを疑うべきサインは?
HBOCを臨床所見から確定診断することはできませんが、次の様な方はHBOCの可能性があります。

ご家族に                                     カンナ
①40歳以下の若年発症乳がんの方がいる
②漿液性卵巣がんの方がいる
③時期を問わず2個以上の原発性乳がんを発症した方がいる
④男性で乳がんを発症した方がいる
⑤トリプルネガティブの乳がんを発症した方がいる
⑥家族内に3名以上乳がんを発症した方がいる

HBOCは遺伝性の疾患で、BRCA遺伝子の変異は、親から子へ、性別に関係なく50%(1/2)の確率で受け継がれます。HBOCの発症が心配な場合は、専門の医師やカウンセラーに相談し詳しく説明を受け、将来の健康について専門家の意見とアドバイスを受けることをお勧めします。

※「日本HBOCコンソーシアム」のホームページ http://hboc.jp/

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