海のない奈良県で暮らしていると時おり、むしょうに海が見たくなります。近場の海といえば、伊勢志摩。
来年はサミット開催で人気も高まりそうなので、ひと足早く志摩半島を旅してきました。
伊勢自動車道・伊勢西ICをおりると、伊勢神宮へのお参りの車で大混雑中。なんとか抜け出し伊勢志摩スカイラインへ。伊勢神宮と鳥羽をつなぐドライブウェイで、途中に伊勢神宮の鬼門を守る朝熊岳金剛證寺などの見所もいろいろとあり、道路からの景色も美しく、料金1,250円と高めですが、その価値ありです。
朝熊山頂展望台からの絶景!運がよければ富士山も望めます。
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伊勢湾に大小いくつもの島が浮かぶ様子はどこかのどか | 山頂展望台にある足湯コーナーは100円 |
朝熊山を下りパールロードへ。真珠の道をひた走り、終点をさらに走って到着したのは、志摩半島の南東端に
ある大王崎です。目の前に広がる大海原は、夏の光を映してキラキラ。心地よい潮騒の音が聴こえてきます。
「うぉ~い!」雄大な景色に向かうと、むやみに叫びたくなるのはなぜでしょうか。
岬に立つ真っ白い大王崎灯台はとても優美。この日は、早々に宿(料理旅館「ぢがみや旅館」)に入り、
食べきれないほど並んだ海の幸と地酒で乾杯!
翌朝は、いよいよ大王崎灯台へ
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大王崎灯台は日本有数の見学ができる灯台のひとつ。 灯台の高さは約23m。 |
昭和2年の初点灯以来、いまも沖ゆく船の安全を守り続けています。 |
360°の大パノラマは圧巻。ああ、地球はまるい!
朝の海って、なんて清々しいんでしょう!深呼吸で潮風と海のパワーをチャージ。
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見下ろすとあちこちに絵描きさんの姿が。大王町波切は、昔から絵描きの町として知られています。雄大な海と 白亜の灯台、石畳の路地が、絵を愛する人たちの創作意欲をかきたてるのでしょうか。 編集人YOKOさんも学生時代にスケッチに訪れたことがあるんですよ。 |
近くの公園では7月20日海の日の催しで地元の特産物サザエのつぼ焼き、手ごね寿司がふるまわれていました。 うまい、うまい。 |
次に訪ねたのは安乗崎(あのりさき)灯台。この灯台どこかかわっていませんか?
そうです。珍しい四角い形をした灯台です。
およそ330年前の延宝9年(1681年)に、
徳川幕府が船の道しるべとして、燈明堂を
建てたのが安乗崎灯台のはじまり。
名作映画、灯台守の夫婦の物語
「喜びも悲しみ幾歳月」(木下恵介監督)
の舞台にもなりました。
この灯台も見学できます。高さは15m
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的矢湾の入口に位置する安乗埼は海の難所・志摩三埼に数えられる | 風光明媚な地にある灯台の周辺は公園として整備されている |
後日、「喜びも悲しみ幾歳月」を見て、灯台守という仕事の過酷さを初めて知りました。映画のなかで主人公夫婦は、日本各地の辺境にある灯台に次々と赴任していくのですが、その各所の厳しい風景がとても美しく活写されていて、ロードムービーとしても楽しめます。
現在日本には見学できる灯台は15基。「あなたが選んだ 日本の灯台50選」(公益社団法人燈光会)を手に各地の灯台を巡ってみたくなりました。