歩道脇の花壇に、真っすぐに立つ一凛の美しい花が咲いていました。
「立てば芍薬、座れば牡丹、歩く姿は百合の花」とはよく知られる美人の例えですが、
なるほどこのすらりとした花姿に由来するのかと納得しました。
淡いピンクの花びらが幾重にも重なり、近づくとたおやかな良い香りがします。
原産国の中国では「芍薬」は根を生薬として利用し、日本に渡ったのは平安時代と言われています。けいれんや鎮痛の他にも血液の滋養により婦人科系の働きを整える働きがあり、「当帰芍薬散」は皆様にもなじみのある漢方薬ですね。
英名のpeony(ピオニー)はギリシャ神話に登場する神々の医師パイオン(paion)に因み、パイオンもシャクヤクの根を治療に使ったとされています。
洋の東西をとわず人々の心身を癒す花として愛されてきたんですね。
花言葉:恥じらい、はにかみ
blush like a peony
「シャクヤクのように赤く頬をそめる」