Vol.152 2020.08.03 おふさ観音の風鈴まつり

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 おふさ観音は橿原市にある真言宗のお寺で、美しい花々が咲く癒しのお寺として親しまれています。
春秋には「バラまつり」、夏は「風鈴まつり」が催されます。
写真のように涼やかなガラスの風鈴が境内中に飾られて心地いい音色が響きます。

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お寺の四隅に吊るされた小さな鐘にお気づきでしょうか?
この鐘は風鐸といい、仏教伝来と共に中国から伝えられ、これが風鈴の原型といわれています。
その音が届く範囲は聖域とされ、災いから護ってくれると信じられていました。

唐の時代の中国では、竹林の東西南北に風鐸を吊るし、風の向きや鳴り方で吉凶を占う道具として、
政治判断にも利用されていたと伝えられています。

日本では、はやり病が蔓延していた平安時代に貴族が魔除けとして軒下に吊るしたのが始まりのようです。
当初はとても高価でしたが江戸時代後期には庶民にも親しまれ、厄払いの願いをこめて軒下に吊るされるようになりました。

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奈良風鈴(奈良)、小田原風鈴(神奈川)、南部風鈴(岩手)など、日本各地から集めた風鈴の即売も
しています。三連、七連の風鈴ははじめて見ました。

一つひとつ音色を確かめて、小田原風鈴の「すずむし」という風鈴を買いました。
少し高めの可愛いらしい音色です。

風鈴の音に誘われて本堂裏へと進むと亀の池、鯉の池があります。
まだ小さい亀たちは水瓶でのんびり遊んでいました。
小さい生き物達にも慈しみの心をもって接している住職の慈悲深い心根が伝わってくるようです。

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チビ亀は水瓶で遊んでいます メダカも水瓶でスイスイ

まだまだ、風鈴は続いてあちらでチリンこちらでチリリン♪
やがて緑の美しい日本庭園が見えてきました。

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回遊式の日本庭園「円空庭」へ 手入れの行き届いた気持ちのいいお庭

庭園の奥にある茶房「おふさ」は広々としていて、部屋から日本庭園を眺めることができる寛ぎの空間です。
縁側には懐かしい蚊取り線香が香り、そよ風に吹かれてあちこちで風鈴が鳴っています。
他にお客がいなかったので足を投げ出して(お行儀悪い?!)のんびり庭の緑や、時おりヒラヒラ飛んでくる
蝶を眺めていると心がゆっくりほぐれていくのがわかります。

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縁側からの眺めは絵画のようです 広間にも珍しい風鈴がいっぱい
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亀さんの蚊取り線香入れ お抹茶をいただきました

風鈴まつりは8月末までです。
茶房ではハーブカレーや夏季限定でかき氷も頂けます。

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