トロントからカルガリーまでは飛行機で約2時間。
そこから200キロ北西にある氷河湖・レイクルイーズへ向けてバスは走ります。
見渡すかぎり360°、広大なプレーリーが延々と続いています。桁違いの広さです。
カナダがどれくらい広いかというと…日本の約27倍!
アルバータ州だけでも日本の1.7倍で人口は350万人、牛は400万頭なんだそうです。
カナディアン・ロッキーのはじまるバンフ国立公園にはいると景色が一変します。
車窓越しに見る山々は「ロッキー」という名のとおり、ゴツゴツとした岩山なんだと納得しました。
車窓から山とボウ川が見えてきた | 3,000m級の山々が連なるスリーシスターズ |
のこぎり連山は3億年前の岩石層からなっている(らしい) | エディンバラ城に似ていることに由来する 「キャッスルマウンテン」 |
※「カナディアン・ロッキー山脈自然公園群」は1984年に世界自然遺産に登録されました。
4つの国立公園(「バンフ国立公園」、「ジャスパー国立公園」、「クートニー国立公園」、「ヨーホー国立公園」)と3つの州立公園(「ハンバー州立公園」、「アシニボイン山州立公園」、「ロブソン山州立公園」)で構成されています。 |
バンフ国立公園内のハイウェイ(高速は無料なんです!)でメガネ橋のような歩道橋を見ることができました。
ここを渡るのは人間ではなくて、大きなクマやオオカミです。
ハイウェイの両わきに金網はあるので交通事故は防げますが、動物達の生活圏を
分断してしまうので考案されたのがアニマルオーバーパスです。
最初は地下を掘ってアンダーバスを造りましたが調査で大きな動物が通っていないことがわかり、
オーバーパスに変更。1つ建設するのに約2億円!かかりますが国立公園内には6つもあるそうです。
自然や野生動物たちと共存していこうとするカナダ人の自然への愛が感じられました。
生息する野生動物は、ジリス、コヨーテ、オオカミ、ミュールディア(奈良の鹿サイズ)、
エルク(馬サイズ)、ブラックベアなどです。
観光で訪れた人が守るべき国立公園内での約束ごとは「エサをあげない」「捨てない」「持ち帰らない」 ( ̄。 ̄)ホーーォ。
現地で暮らすガイドさんの話しは、名所案内にとどまらず、カナダ人のハートも伝えてくれて、とても興味深いものでした。
‖ 山々と氷河湖の神々しい風景は息をのむ美しさ
そしてたどり着いたレイクルイーズ(水面標高1,750m)。
「ロッキーの宝石」とも呼ばれるエメラルドグリーンの美しい湖です。
夕食後の午後8時、まだ明るかった(!)のでカヌーで湖に漕ぎ出しました。
涼風に吹かれながら、間近にせまる岩肌を見上げ、湖面からビクトリア氷河を眺める幸せ。
あまりにも気持ち良くて夢の世界にいるようでした。
ルイーズ湖の湖畔に建つフェアモント・シャトー・レイク・ルイーズは英国風の優美なリゾートホテルです。
7月は花盛りで庭に出るといい香りがしました。1週間ほど泊まって辺りを散策したり、ずっと美しい景色を見ていたかった!
さて翌日、向かったのは、カナダの紙幣の図柄にもなった、10の山脈「テンピークス」に囲まれた神秘の湖、
モレーンレイクです。
ハイキング気分でルンルン♪ | ジリスを見つけた! | ウサギのピッカ。ピーと鳴く |
ジリスやピッカ、高山植物を愛でながらテクテク登って行くと…
青い神秘的な湖モレーンレイクが現れました!湖面にテンピークスが映りこんでいます。
ちなみにこの写真は絵葉書ではありませんよ。編集隊員が撮影しました。晴れて良かった!
‖ 雪上車に乗って圧巻のコロンビア大氷原へ
モレーンレイクの感動さめやらぬなか、次に向かうのは、カナディアンロッキー観光のハイライト!
「コロンビア大氷原」です。
コロンビア大氷原は、ジャスパー国立公園とバンフ国立公園にまたがり、北極圏をのぞけば北半球で最大の氷原です。氷の厚さは最大で300mもあるそうです。
直径約1.5mもある大きなタイヤの雪上車に乗りこみ、コロンビア大氷原から流れ出す氷河のひとつ、
アサバスカ氷河に降り立ちました!氷上には各国の旗がはためいています。
1番人気のカナダ国旗の前で、可愛いベビーを抱いた男性がちょっと誇らしげにパチリ。
7月の晴れた日、風もほぼありませんでしたが、しばらく散策しているとさすがに寒い!
薄手のダウンは必須です。
氷河は温暖化で後退が進んでいるという | 氷河の溶け出した水を飲むと10歳若返る?! |
‖ オオカミの横顔!美しい氷河湖・ペイトーレイク
氷河を後にして、アイスフィールド・パークウェイ(カナディアンロッキーを縦断する国道93号線/世界で
最も美しい道といわれるドライブウェイです)に戻り、バンフへ向かう途中で本日最後の絶景ポイント、ペイトーレイクに立ち寄りました。
なんと優雅で美しい湖でしょう!シルエットはオオカミの横顔に見えませんか?
この湖は、季節により、ブルーの色合いが、春の深緑、夏は深いブルー、そして秋はコバルトブルーに美しく変化するといわれています。
針葉樹の森と峰々に囲まれた雄大な自然の風景のなかで、ひと際美しく神秘的な湖でした。
‖ さよなら!カナディアンロッキー ・ 終着点バンフで名残を惜しむ
バスに揺られてうとうとしているうちにバンフの町にたどり着きました。
バンフはカナディアンロッキー観光の拠点となる町です。この町のシンボル、カスケードマウンテンの堂々とした山容を眺めていると、不思議と気持ちが落ち着いてきます。
山岳リゾート地としての歴史は古く、トレッキングやロッククライミング、スキーなどアクティビティを楽しめる町として愛されています。
町のどこからも見えるカスケードマウンテン | バンフ・アベニューの「スタバ」。 (お酒がのめるらしい) |
古城のような老舗ホテル (フェアモント・ バンフ・スプリング) |
ホテルの中庭に虹がかかった! |
森のなかに佇むホテル。裏手にはボウ川が流れる | マリリンモンロー「帰らざる河」のロケ地 |
今回、私たちが宿泊したのは、1888年創業の老舗ホテル・フェアモント・バンフ・スプリング。
ヨーロッパの古城のような壮麗な建物で、1954年にはマリリンモンロー主演の『帰らざる河』のロケ地として有名になりました。
帰国後にDVDを借りて、舞台となったボウ川(ボウ滝)のシーンを観てみると、つい先日見てきたばかりのボウ川の風景は、60年以上前と大きく変わることのないことに驚き、カナダの懐の深さに感心しました。
こうして2日間のカナディアン・ロッキーの旅は終わりました。
雄大な山々や氷河湖の美しい風景は、現地ガイドさんや旅の仲間との温かい交流とともに
生涯忘れられない宝物となりました。’+:゚嬉シ+.。゚(●ノω`o)゚.+:。泣キ+゚:.’。