Vol.115 2017.07.03 子宮がん検診と同時に卵巣がんの検診も受けましょう

子宮がんと卵巣がんの比較

子宮頚部

 

 

 

 

 

 

 

 

子宮頸がんは、性行為によって感染するHPV(ヒトパピローマウイルス)が原因で、
性体験の若年化にともない20代・30代の頸がんが増えています。
20歳代の発病率が過去15年で10倍以上増加し、40歳以下では、女性のがん発病第1位です。
日本および世界で、20歳からの頸がん検診を推奨しています。

子宮体がん

子宮体がん患者数は30年前の約10倍に増え、頸がんと体がん患者数はほぼ同数で、
米国では全子宮がんの約7割が体がんです。子宮体がんは、全年齢で増えていますが、
特に閉経後に多いことが特徴です。卵巣がん
一方、卵巣がんは40代から増加し、閉経後の50代以後に多い悪性腫瘍で、
子宮がんと比べると格段に進行が早く自覚症状も乏しいため、5年生存率は
わずか40%と死亡率が高いがんです。
卵巣がんは、ここ30年で3倍以上増え、年間死亡者数も約5000人と子宮頚がんの約2倍です。
また、卵巣がんの約半数は、卵巣に発生した子宮内膜症から発症するため、
チョコレート嚢腫の方は特に注意が必要です。
 

「経腟超音波検査による卵巣がん検診」
ところで皆さんは、卵巣がん検診をされていますか?
日本では、公費による「子宮頸がん検診」は実施されています。

しかし「子宮体がん検診」や「卵巣がん検診」は、公費検診だけでなく
個人ドックでもほとんど実施されていません。

英国で行われた卵巣がん死亡者数を減らすための検診のあり方に関する
研究によると、経腟超音波検査による毎年のスクリーニングによって、
卵巣がん死亡者数の有意な減少が確認されています。

子宮がん検診の際には、同時に経腟超音波検査をぜひ受けてください。

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