コエンザイムQ10

コエンザイムQ10とは
コエンザイムQ(CoQ)が発見された当時は生物界に広く存在しキノンと呼ばれていましたが、1957年ウシ心筋から分離に成功したCraneが CoQ(補酵素Q)と命名しました。CoQはミトコンドリアの電子伝達系における必須分子で、10種類の同族体が存在し、人間を含む高等動物には CoQ10が存在します。
CoQ10は成人男性では約1.5g存在し、特に心臓、腎臓、脾臓に多く分布し、細胞内ではミトコンドリアに50%、核に30%、ミクロゾームに20%分布しています。

CoQ10の生理作用と臨床応用
CoQ10の生理作用には、主に①エネルギー産生過程での電子伝達、②抗酸化作用があります。
私たちの細胞のミトコンドリアでは、1分子のブドウ糖から38分子の高エネルギー物質ATPを産生します。この反応に必須となる補酵素がCoQ10です。
またCoQ10は脂溶性の抗酸化物質で、ビタミンE、ビタミンCなどとともに抗酸化ネットワークを構成し、活性酸素などのフリーラジカルから生体を守り、悪玉コレステロール(LDL)の酸化や動脈硬化を防いでいます。
臨床的には、24時間働き続けるためにエネルギー産生器官であるミトコンドリアが最も密集する心臓において心不全の治療薬として利用されているほか、高血圧、歯周病などの治療に有用性が認められています。

CoQ10の摂取量と高コレステロール血症の治療薬
体内に存在するCoQ10の量は加齢とともに減少することがわかってきました。
CoQ10は生体内産生と食事による外部摂取でまかなわれています。食事からの摂取は穀物に含まれるCoQ9が主ですが、他にも大豆・クルミ・アーモン ド・ほうれん草・魚肉などにも多く含まれています。しかし、100mgのCoQ10を摂るためには「イワシ」だと1.6kg必要で、特に50歳以上の方で は食事からの摂取だけでは不十分です。
高コレステロール血症の治療薬の多くはスタチン系です。コレステロールには、肝臓で合成される内因性と食事から摂取する外因性があって、スタチン系の治療 薬は肝臓での内因性コレステロールの合成を阻害します。この際、同時にCoQ10の体内合成も阻害するため、スタチン系の治療薬を内服されている方は注意 が必要です。
50歳以上の方やスタチン系の薬を使用されている方は、サプリメントとして1日100〜300mg程度のCoQ10補給が望まれます。

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